フリマで売り続けると違法?古物商許可が必要なラインを元せどらーが解説
山田 翔太
元メルカリ出品者・累計2,000件取引 / フリマナビ運営
「月5万円のせどり副収入、実は無許可で違法だった」——そんなケースが増えている。メルカリやヤフオクで中古品を仕入れて転売するとき、古物商許可が必要かどうかは「売上金額」ではなく「営利目的で反復継続しているか」が判断基準だ。この記事では、許可が必要なラインと不要なライン、無許可の罰則、取得方法を元せどらーの視点で具体的に解説する。
📌 結論
古物商許可が必要かどうかは売上金額ではなく、「営利目的で中古品を継続的に仕入れて販売しているか」で判断する。自分で使っていた不用品を売るだけなら不要。リサイクルショップやフリマで安く買って転売するなら原則必要。無許可営業は3年以下の懲役または100万円以下の罰金。
許可が不要なケース
古物営業法の規制対象は「営利目的で古物を売買する事業者」だ。以下のケースは事業性がなく、許可不要とされている。
✅ 自分が使用していた物を売る
着なくなった服、使わなくなった家電、引っ越しで不要になった家具など。実際に使用していた事実が前提。
✅ 友人・知人から無償でもらったものを売る
贈り物や形見分けでもらった物を売ることは古物営業に該当しない。
✅ 引き取り料を受け取って引き取ったものを売る
廃品回収のように料金を受け取って引き取った物は古物の買い取りではない。
✅ 自分が作ったハンドメイド品を売る
新品の素材から自分で制作した物は古物ではないため規制対象外。
許可が必要なケース
「仕入れ→転売」を繰り返すせどりは、どのプラットフォームを使っても古物営業法の対象になる。メルカリもヤフオクもeBayも同じ法律が適用される。
以下はすべて許可が必要:
- リサイクルショップ・フリマで安く仕入れてメルカリで転売(せどり)
- ヤフオクで落札して別プラットフォームで転売
- 古着の買い付けを行いフリマで販売する
- 継続的・反復的に中古品の売買を行うすべてのケース
⚠️ プラットフォームは関係ない
「メルカリだから大丈夫」「個人だから許可不要」は誤解。古物営業法は取引の場所や事業規模ではなく、行為の継続性と営利性で判断する。
グレーゾーン:個人か事業か
「趣味で月1〜2回売っているだけ」というケースは、法的なグレーゾーンに入る。警察・検察が営業かどうか判断する際に使う3つの基準を押さえておこう。
1. 継続性
単発か、月複数回か。月10件以上の取引が続いていると「継続的」とみなされやすい。
2. 営利性
利益を目的としているか。安く買って高く売るという行為パターンそのものが証拠になる。
3. 規模感
取引量が増えているか。在庫を抱えている、複数品を同時出品している場合は事業性ありと判断される。
判断の目安
✅ グリーン:趣味で月1〜2回、自分の持ち物を処分する程度
⚠️ グレー:月3〜9件、利益目的が混在、仕入れを一部含む
❌ ブラック:月10件以上・利益目的・仕入れ転売の繰り返し
無許可の罰則
古物営業法第31条
3年以下の懲役
または
100万円以下の罰金
刑事罰であるため、罰金を払えば済む話ではなく前科がつく。警察が摘発するケースとして多いのは次の3つだ。
📌 通報による発覚
大量出品・安値仕入れパターンをライバルセラーや購入者が通報するケースが増えている。
📌 税務調査での発覚
確定申告の際に売上を申告すると、税務署から「古物商許可はあるか」と確認されることがある。無許可が判明し警察へ通知されるケースがある。
📌 メルカリShopsは特に注意
メルカリShopsで中古品を販売する場合、メルカリ公式が古物商許可の取得を法令上の必須条件として明記している。無許可のまま出品を続けるとアカウント停止リスクもある。
古物商許可の取り方
申請手数料
19,000円
(都道府県証紙)
審査期間
40〜60日
(警察署経由)
申請先は、営業所(自宅可)の住所を管轄する警察署の防犯係(生活安全課)。
個人申請に必要な書類
行政書士に依頼する場合
追加費用40,000〜50,000円でスムーズに取得可能。書類収集・警察署との調整を代行してくれる。複雑な状況がある場合は依頼を検討する価値がある。
取得後の義務
取引相手の本人確認
法律上は仕入れ先の本人確認が義務だが、匿名配送が定着しているメルカリ・ヤフオクでは困難。実務上は「免除取引(仕入れ先不明の個人からの購入)」を選ぶのが現実的な対応。
取引記録の保管(3年間)
売買履歴を3年間保管する義務がある。フリマアプリの取引履歴をスクリーンショット保存またはCSVエクスポートしておくと良い。
許可証の営業所への掲示
許可証を営業所(自宅可)に掲示する義務がある。古物商プレートの掲示も必要。警察の立ち入り検査に備えて準備しておくこと。
まとめ
許可不要:自分の不用品売却
実際に使用していた物を売るだけなら数量を問わず不要
許可必要:仕入れて転売(金額・件数問わず)
営利目的・継続性が基準。金額に下限なし
罰則:最大100万円罰金または3年懲役
刑事罰なので前科がつく
取得費用:19,000円+書類収集
自分でも取得可能。行政書士依頼なら40,000〜50,000円追加