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計算・原価

中国輸入の着地原価の計算方法
関税・消費税・送料・代行手数料まで入れた利益の出し方

課税価格の決まり方から計算例まで、数字で整理する

2026-09-30約13分で読めます

📌 結論

中国輸入の着地原価は「商品代金+国際送料+保険料+代行手数料+国内送料+関税+消費税」の合計です。関税・消費税は、商品代金・国際送料・保険料の合計である「課税価格」をもとに決まります。課税価格が1万円以下なら原則免税(一部の例外品を除く)、20万円以下なら7段階の簡易税率、それを超える場合は一般税率が必要です。この記事では、それぞれの決まり方を仮の数値の計算例つきで整理します。

制度確認日:2026年9月30日

本記事は一般的な制度の枠組みを紹介する教育的コンテンツであり、法的助言・税務助言ではありません。実際の関税・消費税額は税関の端数処理により変動し、個別の品目分類・課税価格の判断は税関・通関業者に確認してください。仕入税額控除の扱いは税理士にご相談ください。

着地原価とは何か

着地原価とは、商品が手元に届くまでにかかった費用の合計です。中国輸入の場合、次の7つの要素で構成されます。

費用項目内容課税価格に含む?
商品代金仕入れ先に支払う商品そのものの価格含む
国際送料海外から日本までの発送費用含む
保険料貨物保険をかけた場合の費用含む
代行手数料・検品費購入代行・検品サービスの費用要確認(税関・通関業者に確認)
国内送料通関後、自宅までの国内配送費用要確認(税関・通関業者に確認)
関税課税価格に応じて課される税金—(結果)
消費税(国税+地方)課税価格+関税をもとに課される税金—(結果)

代行手数料や国内送料は着地原価には含まれます。課税価格に含まれるかどうかは税関・通関業者に確認してください。このツールでは初期設定で課税価格に含めていません。

課税価格の決まり方

関税・消費税の基準になる「課税価格」の決まり方は、輸入の目的によって異なります。

商業貨物(せどり・転売目的での輸入)

課税価格=商品代金+運送費(国際送料)+保険料、の合計です(税関)。

個人的使用の輸入

従来、個人的使用目的の輸入に限り、課税価格=海外小売価格×0.6という特例があります(税関)。この0.6掛けの特例は、令和8年法律第5号(関税定率法等の一部を改正する法律、2026年3月31日公布)により、2028年4月1日に廃止される予定です(財務省)。それまでは個人使用のみに0.6掛けが適用され、商業貨物には最初から適用されません。

参考の計算: 個人使用の0.6掛けが適用される場合、免税の上限額(課税価格1万円)に相当する海外小売価格は、1万円÷0.6=約16,666円です。これは電卓上の計算であり、税関が公表している固定額ではありません。この計算は2028年3月31日までのみ成り立ち、商業貨物には0.6掛けがそもそも適用されません。

1万円以下の免税(例外品あり)

課税価格の合計が1万円以下であれば、関税・消費税(酒税・たばこ税を除く)が免除されます(税関)。商業貨物・個人使用貨物のどちらにも適用されます。

免税の対象外になる例外品

次の品目は、課税価格が1万円以下でも免税の対象外です(関税定率法施行令16条の3)。

  • 革製バッグ・ハンドバッグ
  • 手袋・履物(革靴等)
  • スキー靴
  • パンスト・タイツ
  • ニット製衣類(Tシャツ・セーター等)

判定の単位

免税の判定は1回の申告単位で行われます。同じインボイスを分けても、同じ相手からの複数回の発送は合算される場合があるため、注意が必要です(税関)。

簡易税率のしくみ

課税価格の合計が20万円以下の一般貨物・郵便小包には、7段階の「簡易税率」が適用できます(税関)。

税率対象の例
10%衣類・衣類附属品(メリヤス編み・クロセ編みを除く)等
3%プラスチック製品・ガラス製品・卑金属製品・家具等
5%その他
15%コーヒー・茶・なめした毛皮等
20%トマトソース・氷菓・毛皮製品等
無税ゴム製品・紙製品・陶磁製品・鉄鋼製品・すず製品
一般税率(手入力)革製旅行用具・ハンドバッグ、ニット製衣類、履物、身辺用模造細貨類(卑金属製を除く)、穀物、乳製品、食肉調製品、たばこ、精製塩 等

簡易税率は課税価格20万円以下の一般貨物・郵便小包が対象です。輸入者が希望すれば一般税率も選べます。課税価格が20万円を超える場合や、簡易税率の対象外品目(表の「一般税率」欄の品目など)では、一般税率での申告が必要です。なお、酒類はこの記事の計算対象外です。

「無税」の区分でも、消費税は別途かかります(無税=関税だけがゼロという意味です)。

消費税の計算

輸入消費税の税率は、標準税率が消費税7.8%+地方消費税2.2%(合計10%)、軽減税率が消費税6.24%+地方消費税1.76%(合計8%)です(税関)。

課税標準(消費税の計算のもとになる金額)

輸入消費税の課税標準=課税価格+関税額です。実際の税関の実務では、課税標準を千円未満切り捨て、消費税額を100円未満切り捨てにするなどの端数処理が行われます(JETRO)。この記事とツールで示す数値は端数処理前の概算であり、実際の税額は数百円単位で変わることがあります。

計算例A・B(仮の数値の計算例)

計算例A:課税価格が1万円以下のケース(仮の数値の計算例)

  • 商品代金 ¥6,000 + 国際送料 ¥2,000 = 課税価格 ¥8,000
  • 課税価格が1万円以下(例外品でない)→ 関税・消費税ともに免税

計算例B:簡易税率10%が適用されるケース(仮の数値の計算例)

  • 商品代金 ¥8,000 + 国際送料 ¥2,500 = 課税価格 ¥10,500(1万円超)
  • 簡易税率10%を適用 → 関税 ≈ ¥1,050
  • 消費税の課税標準(課税価格+関税)≈ ¥11,550
  • 消費税(標準税率10%)≈ ¥1,155(国税分 ≈¥900.9 + 地方分 ≈¥254.1)

すべて端数処理前の概算です。実際の税関の端数処理により数百円単位で変わることがあります。

計算ツールの使い方

  1. 1

    商品代金・国際送料・保険料など、わかっている金額を入力します。

  2. 2

    該当する簡易税率の区分を選び、対象外の場合は一般税率を手入力します。

  3. 3

    自動計算された課税価格・関税・消費税・着地原価を確認します。

  4. 4

    販売予定価格と販売手数料などを入力し、利益・利益率を確認します。

2028年4月に変わること

2028年4月1日から、個人使用目的の輸入にのみ適用されていた「海外小売価格×0.6」という課税価格の特例が廃止されます(財務省、令和8年法律第5号)。

同時期の2028年4月1日から、海外から日本の消費者への通信販売で、1品目あたり税抜1万円以下の商品(特定少額資産)の譲渡が、国内での課税取引となる制度も始まります。対象となる販売事業者(または一定規模以上のプラットフォーム事業者)が申告・納税を行う仕組みで、登録の受付は2027年10月1日開始予定です(国税庁)。一方、輸入時点の少額貨物免税(課税価格1万円以下)は、原則としてそのまま存続します。

この記事は制度の枠組みのみを紹介するもので、小規模な輸入者個人への具体的な影響については触れません。最新情報は国税庁・財務省の公開資料で確認してください。

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着地原価が計算できても、それだけでは出品準備は終わりません。PSE・技適・薬機法・商標権など、輸入する商品カテゴリーによって確認すべき規制と、メルカリで売る場合の規約上の注意点は別にあります。

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よくある質問

課税価格とは何ですか?▼
商業貨物の場合、課税価格は「商品代金+国際送料+保険料」の合計です。個人使用目的の輸入には従来、海外小売価格の0.6掛けという特例がありますが、この特例は2028年4月1日に廃止される予定です(財務省)。
課税価格1万円以下は本当に免税ですか?(例外品あり)▼
課税価格の合計が1万円以下であれば、関税・消費税(酒税・たばこ税を除く)が免除されます。ただし、革製バッグ・ハンドバッグ・手袋・履物(革靴等)・スキー靴・パンスト/タイツ・ニット製衣類(Tシャツ・セーター等)などは、1万円以下でも免税の対象外です(関税定率法施行令16条の3)。判定は1回の申告単位で行われ、同じ相手からの複数回の発送は合算される場合があります(税関)。
簡易税率と一般税率の違いは何ですか?▼
簡易税率は、課税価格の合計が20万円以下の一般貨物・郵便小包に適用できる7段階の税率表です。輸入者が希望すれば一般税率(品目ごとに定められた通常の関税率)を選ぶこともできます。課税価格が20万円を超える場合や、簡易税率の対象外となる品目では、一般税率での申告が必要です(税関)。
2028年4月に何が変わりますか?▼
2028年4月1日から、個人使用目的の輸入にのみ適用されていた「海外小売価格×0.6」という課税価格の特例が廃止されます(財務省、令和8年法律第5号)。同時期から、海外通販で購入した1万円以下の商品についても、一定の要件のもとで国内消費税の課税対象となる制度が始まります(国税庁)。

📚 参考情報・出典

※本記事は一般的な制度の枠組みを紹介する教育的コンテンツであり、法的助言・税務助言を目的としたものではありません。実際の税額・仕入税額控除の扱いは税関・通関業者・税理士にご確認ください。

📝 まとめ

✅ 着地原価=商品代金+国際送料+保険料+代行手数料+国内送料+関税+消費税

✅ 課税価格(関税・消費税の基準)=商品代金+国際送料+保険料(商業貨物の場合)

✅ 課税価格1万円以下は原則免税、20万円以下は7段階の簡易税率、それを超えると一般税率が必要

✅ 消費税は標準10%(7.8%+2.2%)・軽減8%(6.24%+1.76%)で、課税価格+関税額をもとに計算する

✅ 2028年4月1日、個人使用の0.6掛け特例が廃止され、少額の海外通販にも新しい消費税制度が始まる

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山田 翔太

フリマナビ編集部|メルカリ・ヤフオクでの出品・仕入れ経験にもとづく解説。

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